2009年10月13日火曜日

オリーブの歴史



オリーブ(Olea europaea Linne)は、モクセイ、ヒイラギ、ネズミモチ、ジャスミン、ライラックなどと同じモクセイ科の常緑樹であり、野生種と栽培種とがある。野生種は有史以前から地中海沿岸からアフリカ北岸一帯に自生している。この野生種を今から5千年から6千年前に栽培するようになり、現在の栽培種の起源となった。  オリーブの起源は小アジアとされ、シリアからトルコを経てギリシャへと拡がったとされている。オリーブは南カフカス山脈からイラン高原やシリア、パレスチナ周辺の地中海沿岸部地域から拡がり、キプロス島からトルコ方面へ、またクレタ島からエジプト方面へと2方向に拡がった。  このオリーブの栽培を地中海沿岸に広めたのは、通商や航海術に長けていたフェニキア人、ついで高い文化を誇ったギリシャ人、さらに大帝国を築き上げたローマ人達だったと言われている。紀元前16世紀、フェニキア人はギリシャの島々へのオリーブ栽培の普及を始め、紀元前14世紀から12世紀の間には、ギリシャ本土にもオリーブ栽培を導入した。そして、オリーブ栽培に関する法令が発布された紀元前4世紀頃にはギリシャ本土での栽培は増加し、重要な産業となった。  オリーブ栽培の拡大は、紀元前6世紀頃から西へ進み、地中海諸国を通り、リビア、チュニジアやシシリー島へと拡がり、そこから南イタリアへ、さらにイタリア北部へと拡がった。ローマ人支配地域が北アフリカに到達した頃、現地のベルベル人は野生オリーブに他品種を接ぎ木する方法を知っており、ローマ人支配地域においてオリーブ栽培が発展していった。ローマ人は占領地への植民のためにオリーブ栽培を行い、結果として地中海沿岸への国々へ栽培を拡げていった

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